トンボの菓子器「ボンボニエール」

先日、秋篠宮家の長男・悠仁さまの成年式にあたり、お祝い行事の招待者に菓子器「ボンボニエール」が贈られ、その写真が公開されました。
ボンボニエールとは、砂糖菓子を入れる小さな容器のことです。その美しい銀色の器には、悠仁さまが幼い頃から大好きだというトンボのほか、秋篠宮家の家紋、そして悠仁さまのお印である「高野槙(こうやまき)」が描かれていました。

そんな悠仁さまが大好きなトンボ。

トンボは一般的に、“前進する”“飛び立つ”“未来に向かう”といったイメージを伴う昆虫です。成年を迎え、新たな歩みを始められる悠仁さまの姿と重ねられているのではないかと感じました。

また「高野槙」は秋篠宮家のお印であり、常緑樹として長寿・堅実さ・変わらぬ信念の象徴ともされています。このボンボニエールに高野槙が描かれていることから、家系としての伝統や継承の意も込められているように思います。

さて、そのトンボですが、実は弊社のロゴマークにも使用しています。

トンボは古くから「勝ち虫(かちむし)」と呼ばれ、日本古来の文化や戦の歴史に深く根ざした意味を持つ存在です。トンボは後ろに下がることがない(後退飛行をしない)とされ、その姿から「決して退かない=勝ち進む」という意味が生まれました。
つまり、「前進あるのみ」という縁起の良い虫なのです。

徳川家康をはじめとする戦国武将たちにも愛され、「勝ち虫」の意を重んじて、甲冑や槍、刀の鍔などにトンボの文様をあしらったと伝えられています。その勇壮で縁起の良い意匠は、やがて子どもを邪気から守る産着の柄にも使われるようになりました。

「勝ち虫」は、人や情報、そして安全を“護る”という意味にも通じます。その象徴を大切にし、弊社ではロゴデザインのモチーフとして採用いたしました。